格安スマホって何?格安SIMって何?
格安スマホとは、安価な料金でLTE・4G高速データ通信、3G通話機能などが利用できるSIMカード(ユーザーや契約内容が記録されているICカードのこと)とリーズナブルなSIMフリースマホを顧客に提供している会社のサービスのことを言います。
MVNO(仮想移動通信体事業者)
格安スマホ、格安SIMを扱う会社のことをMVNO(仮想移動通信体事業者)と言います。
これに対し、携帯電話会社としておなじみのNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクのことをキャリア(MNO 移動体通信事業者)と言います。(もう1社Y!mobileという会社もキャリアの仲間です。)
このMVNOは本来なら必要な通信設備、無線通信基地局を作らす、キャリアからそのインフラである無線通信ネットワークを借り受け、モバイル通信サービスを運営しているのです。
大規模な通信設備、基地局も開設せず、当然、メンテナンスなどもすることもないのでコストが少なく、さらに、集客、申し込み受け付けもインターネットを中心に行っているのでキャリアのようにショップスタッフ、サポートなどの経費も多くは必要としないのでユーザーに格安な料金でサービスを提供できるのです。
固定費、人件費など経費が少ないので当然、キャリアより安い料金を設定できます。
では、なぜキャリアは自分たちのライバルともなる相手にそのインフラを提供するのでしょう。顧客を奪われ損はあっても得はないような気がしますが。
それは政府・総務省の指導・要請によるからです。
政府は電力自由化、ガスの自由化など規制緩和を推進してきました。実際に電気もガスも自由化され新規参入の会社が軒並み出来てきました。たとえば電力ではガソリンスタンドでおなじみのENEOSが新電力として電気を家庭用、事業社用に販売しています。
政府はモバイル通信の分野も同じように考え、新規参入業者を増やして競争激化して料金を下げようとしているのです。
そういう考えによりNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクに通信インフラを解放するように要請したのです。
電波を利用した無線通信事業は政府・総務省の許認可事業です。キャリアもさすがにその意向には逆らいにくいのでしょう。(まあ、そこまではしないでしょうが、免許の更新停止ということもできなくはないでしょうから。)
おかげでMVNOという格安スマホの会社が次々と立ち上げられました。総務省のデータによると大小併せて500社以上のMVNOができたとのことです。
このまま、MVNOでの格安料金の価格競争が進めばキャリアもなんらかの手を打たざるを得ないでしょう。実際にキャリアも学割やライトプランなど従来になかったプランを出してきました。
政府の思惑通りどんどんモバイル通信料金が安くなってくるかもしれません。
そして通信品質もキャリアの通信回線を利用しているので、安かろう悪かろうということはありません。キャリアの通信品質とほぼ同じと考えてよいと思います。
一部、つながりにくい時間帯があったり、ユーザーが急激に増えたことにより速度が遅くなることあるかもしれませんが、長い目でみれば必ず解決してくれるはずです。
端末(スマホ本体のこと)の性能も2~3年前より一段と向上しています。価格も安くなってきています。もちろんiPhoneなどの高額、高性能のスマホより多少、落ちますがスマホとしてなんら問題なく使うことができます。
キャリアから格安スマホへ乗り換えとは?
また、キャリアで購入したスマホをiPhoneも含め、SIMカードを格安スマホの会社のものに取り替えれば格安料金で利用することもできるのです。
乗り換えとは電話番号はそのままで携帯電話会社を変えられるサービスのことです。電話番号を変えずに月額料金だけ安くなるのでお得ですよね。
しかも、NTTドコモやau、ソフトバンク間で乗り換えると、スマホ本体も買い換えなければならなかったのですが、格安スマホの会社に乗り換える場合、機種は今まで使っていたものをそのまま利用できます。
ですので、現在キャリアのスマホを契約している方も、新しくスマホを買うという余計な費用もかからず、SIMカードの入れ替えだけで使えるようになるのです。
もし、毎月のスマホ代が負担だなと考えているなら、この際、格安スマホに移行することを考えたらどうでしょうか。
特に家族数人でスマホを使っているなら大幅な節約になりますよ。
では、今キャリアから乗り換えるとしたら、当面の費用はどうなるのでしょう。キャリアの契約を解除するのには費用がかかります。そして格安スマホに新規に加入するのにも費用がかかります。
キャリアと2年契約をしてると、更新時期以外に解約すると違約金9,500円(税別)かかります。今まで使っていた電話番号をそのまま使うには転出手数料(MNP転出)2,000円(税別)をキャリアに支払わなければなりません。合計11,500円支払わなければなりません。
また、新規に格安スマホの会社に加入するには3,000円かかります。キャリアへの支払いを足すと14,500円です。けっこうな金額になりますね。
しかし、下の表を見てください。キャリアであるNTTドコモで5GBのデータパック、かけ放題ライトに加入していた場合でと格安スマホ事業者で同じ条件で加入した場合の比較です。
NTTドコモと格安スマホ事業者の音声通話データ容量5GBの料金比較
ドコモ | マイネオ | 楽天モバイル | IIJmio | |
---|---|---|---|---|
月額基本料金 | 5,000円 | 2,190円 | 2,150円 | 2,220円 |
spモード | 300円 | 0円 | 0円 | 0円 |
通話かけ放題 5分以内 | 1,700円 | 850円 | 850円 | 830円 |
合計 | 7,000円 | 3,040円 | 3,000円 | 3,050円 |
例えば表のマイネオという格安スマホの会社に乗り換えたとすると3,040円×4ヶ月で12,160円、これに解約して加入するときの費用14,500円を足すと26,660円。ドコモで4ヶ月支払っていると28,000円。
つまり、4ヶ月で解約時の費用はチャラになります。以降は毎月、差額分3,960円が安くなってくるわけです。ということは契約更新月以外に解約してMVNO(格安スマホ)に乗り換えても損はないということでしょう。もし、電話かけ放題というサービスも必要ないというならMVNO(格安スマホ)では、かけ放題はオプションですので加入しなくてもよいのです。その分、さらに850円も安くなります。(キャリアは強制的にかけ放題に加入しなければならない。)
下記に代表的なMVNO(格安スマホ)の公式サイトを掲載しておきます。ここはひとつ検討する価値があるのではないでしょうか。